DAILY SHORT COLUMNS - Daily Business -

 
2003.07.24 出戻りラッシュVol.3

つい先頃までしばらくの間、私は本質の正確な認識力とは天賦の才能であるのかそれとも後天的な能力であるのかということについて考え込んでしまっていました。結論としては、それは能力の一つに過ぎないという考えに落ち着いたのですが・・・。

もちろん才能というようなレベルで物事の本質やその時々の状況を労せずして見極める力を、そして自らの在り様と照らして今後進むべき方向性や方法論を的確に判断する力を有している人達も少なからず存在します。しかし、それは決して彼らにしかできないというものではなく、基本的には本人がその気になりさえすれば(実際にはこれが並大抵なことではないのですが・・・)、万人に可能な向上させていくことのできる能力の一つであると、私は考えています。

そんなジレンマに陥ってしまっていたのも、私が関わるほぼすべての顧客には、この物事の本質やその時々の状況を見極めるという力が欠落してしまっており、まずは顧客の個々の事業のこれまでの経緯と現状を分析し、利点を伸ばしていきながら問題点を克服していくことを最優先課題としていきながら将来への展望を導き出していくという、当初の将来への事業予算計画策定の段階で多くの顧客が脱落していってしまうからです。(続く)


2003.07.23


出戻りラッシュVol.2

私の仕事は、コンセプトデザイナーです。顧客とともに考えるプランナーとして新規案件を立案したり、顧客とともに行動し支援するアドバイザーとして案件の進行を管理したり、また顧客の案件の一部もしくは全体の実務をスタッフとして代行したり、あるいはそれらすべてを総合的に組織的に請け負うといったようなことをしています。

また、個人の独自な資産運用ノウハウを主として投融資の視点から考案したり、独立開業を目指す個人を様々な形で支援したり、職場や家庭内の様々な状況を改善したり問題点を解消するお手伝いをしたりと、法人顧客に限らず個人顧客からのあらゆる方面にわたる様々な依頼にも応じています。

私の仕事の性格と案件推進にあたっての方針と方法論・・・、といっても何も特別なことではない当たり前のことばかりなのですが、当たり前ではない状況にある人達だからこそ私の顧客になるわけですから、当たり前のことを当たり前にやることが実は最も難しいことになってしまうわけです。(続く)


2003.07.19

出戻りラッシュ

このところ、かつての顧客で何らかの事情によりインターバルができてしまっていた先の数件から立て続けに再依頼がありました。

入れ替わりにこのところお付き合いをしていた顧客の数件がまた期せずしてインターバルに入りましたので、仕事全体のボリュームは変わらないままで、まるでお手玉のように案件だけがすっかりと入れ替わりました。

もちろん私が望んでいるわけでも、したがって決して意図しているわけでもないのですが、私の仕事の性格と案件推進にあたっての方針と方法論の関係からでしょうか、こうしたインターバルが生じるケースは珍しくはないどころかごく通常のケースであると言えます。そういう意味では、常にお手玉のように手掛ける案件が、次々と入れ替わりつつ戻ってくる状態であるといえます。まあそれにしても、これほど同時に入れ替わることは、さすがに初めての経験でしたが・・・。(続く)


2003.07.11

究極のオーガナイザー?Vol.5

かといって私はそれから白紙のメモレフィルのみの現状の私のシステム手帳を改めてつくり直そうとしたわけではありません。

私のコンピューティング環境のカスタマイズは、すでに私の生活と仕事に特化させてもうほぼ完成の基準に達していますし、何より私自身の生活も仕事も、その環境にある程度私の側から順応させてしまっているところも少なくはないからです。

それでも私が現状の基準まで生活と仕事のデジタル化に勤しんできているのは、仕事柄顧客のための最適なカスタムコンピューティング環境の構築をお手伝いするためのノウハウづくりということに主眼を置いているからです。私自身としての需要においては、デジタルとアナログが混在した環境で何ら支障はないのですし、それは私自身に限ったことではなく、中には私個人と同様の感覚を持つ顧客も少なくはないと思いますので、今後のもっと柔軟かつ一歩引いたプレゼンテーションの重要性を再認識するきっかけとなった出来事でした。


2003.07.06

究極のオーガナイザー?Vol.4

その男性がごく当然のことのように、ノートパソコンとシステム手帳を併用している様子を見て、目からうろこが落ちるというほどではありませんでしたが、何だか肩の力が抜けたような気がしました。

彼が愛用しているバッグは、私のものと比較しても若干厚い程度でしたし、それでノートパソコンと厚いシステム手帳の両方を携行できてしまうのだということが少なからぬ新鮮な驚きでした。

私は無理にというわけではありませんが、仕事柄生活と仕事に必要な可能な限りすべてをパソコンで管理をしようと、様々な試行錯誤を重ねつつ現状のコンピューティング環境を創り上げてきましたし、当初はアナログユースに比較して若干不便を感じてしまうような用途についても、逆に自分の側から感性や取り組み方を合わせてきた感が否めません。しかし一般の方々にとっては、臨機応変にデジタルとアナログツールを使い分け共存させていけばよいのだという当たり前のことに改めて気付かされました。(続く)


2003.07.05

究極のオーガナイザー?Vol.3

スケジュールや日常の仕事で頻繁に必要とする資料など、パソコンやPDAなどのデジタルツールに比較して、アナログな紙とペンに使い勝手のうえでは軍配があがってしまう種類のものは多々あります。

記述してある場所と内容が明確に頭の中にあるものならデジタルツールによる管理で事足りてしまいますし、たくさんの書類やファイルを持ち歩かなくとも膨大なボリュームを記憶させてしまうことができるメリットははかりしれません。しかし、あれはどこに書いてあったか、あちらに記録してある情報とこちらにある情報を同時に参照したい、あるいは経時的に流れを参照したいなどという場面においては、アナログ的な紙とペンの同時認識性には遠く及びません。

私はこれまで、何とかペーパーレスの作業環境をと試行錯誤を重ねつつ現状のコンピューティング環境を構築してきましたが、自らあるいは関係先だけでできることには限界がありますし、ペーパーレス化もある段階に達して以降は、逆にデジタル化の作業に要する時間と手間を考慮すればかえって効率や普遍性が低下してしまうものです。それほどまだ私達の社会は紙媒体の上に立脚しているといえます。

日常的にシンプルに考えても、パラパラとページをめくり前後のページに行きつ戻りつする雑誌の気軽さ、あるいは文庫本を出先や移動中に読んだり、極論入浴しながらゆっくりとお気に入りの単行本を読みふけるなどという楽しみは、将来にわたってもすたれることはないと思います。それにデジタルツールに無縁な人達もまだ数多く存在しますし、世界的に考えればデジタルツールの恩恵を受けることのできない人達が圧倒的多数なのです。(続く)


2003.07.03

究極のオーガナイザー?Vol.2

きっとその手帳は隅々まで整理整頓されているのだろうという整然とした雰囲気が、離れて座っている私にも感じて取れるような気がしました。

そういう目で改めて注意してみると、その男性の着用しているジャケットもシャツもパンツも一見何ということもないオーソドックスな印象なのですが、注意してみると素材もシルエットもなかなかに渋いのです。足元に目をやると最近流行りのくるぶしまでの丈の短いソックスにカジュアルなイメージのレザーシューズですし、棚の上のレザーバックもシンプルながら高級感のあるものでした。メガネもフレームのテンプルが透明感のある淡いピンクのセルロイドの軽いタッチで、なんとも可愛いのです。

もう白髪に変わりつつある熟年世代の男性としては、とても今時の感性とまた感心してしまいました。着せられている感もなく、注意してみないと判らないくらいに控えめながらも実に計算されたコーディネーションでしたし、そういう業界の人なのかと想像していると、その男性が下車するために棚のバックを下ろしてオーガナイザーをしまい込む手元から、中にノートパソコンが覗いて見えたのです。デジタル機器に疎いアナログ感覚の男性なのかと思い込んでしまうところでしたから、余計に斬新に感じてしまいました。(続く)


2003.07.02

究極のオーガナイザー?

昨日長距離移動中の電車の斜め向かいに乗り合わせていた熟年の男性の手に、もう近頃ではあまり見かけなくなってしまったいわゆるシステム手帳が目にとまりました。

もう10年以上も前のことになるのでしょうか、一時はたいへんなブームで誰も彼もがこぞって使用していましたし、昼休みともなればOL達が財布と分厚いシステム手帳をそのまま片手に街をいく姿が、あるいはサラリーマンがいつでもどこでもバッグからおもむろに取り出す姿が、ごく日常的な光景だったことを思い出しました。

私もいまだに走り書きのメモをとるような場合に時折使用していますが、もうぐっと薄手の普通の手帳と同じくらいのコンパクトなものですし、それでも最近はほとんど見かけなくなりました。私の周りで時々見かけるのは、さらにサイズもふたまわりほども小さなミニサイズのものがせいぜいです。

その男性が手にしていたものは、バイブルサイズのあのしっかりと厚みのあるタイプで、大事に使い込まれた様子のシックな印象でした。

中は、レフィル自体が用途別なのでしょうか奇麗に色分けされており、様々な資料らしき大きなサイズの書類がきちんと折り畳まれて、効率よくコンパクトに収まっていました。よくもそれだけと思えるほど次々と開いては畳んで収められる様子は、まるで手品のようでした。(続く)


2003.07.01


思いつきのショートコラム(メールマガジン:デジセミより)

「わかるなぁ」

今度こそタトゥーが来日したみたいだけど、でもあれはいかんてぇ。
売り込みのための戦略かなんか知らんけど、いくらインパクトがあっても
あんだけ人様に迷惑かけちゃ、プロとしては許されんと思うよ。

でも、不思議と気持ちがよくわかるんだよね。
今現在の自分の気持ちにストレートに行動してるだけなのに、
周りがほっといてくれないとか・・・
気持ちを押し殺してテンションを下げたくないとか。

世間体や常識、習慣といったくだらないもののために、
自分の中から生まれたものを、世に出す前に潰してしまう辛さって
どれくらいの人がわかってもらえるのだろうか。

〔デジセミ〕