DAILY SHORT COLUMNS - Daily Business -

 
2002.07.23 代理母斡旋のコミッション Vol.9

現状において私達がこれまで辿ってきた方向性や手法を必要としているのは、世界の発展途上諸国です。何よりも最優先しての水道・ガス・電気といったライフラインから、そして教育・通信・金融といったような文化的経済的インフラの段階的整備などに、先進諸国が協調し合ってODAや長期無利子借款などの形の供与をしていくことがまずは第一でしょう。

長期的段階的復興発展計画を当事国とー緒に立案するプリミティブな基準からの積極的参画型支援と協調をしていくような姿勢こそが必要でしょうし、実際にそうした行動を起こしていくためには、先進諸国間の連携を調整する以前に、まずはそれぞれの国内の気運を高め、そうした実質的な支援にあたる組織や人材の準備が必要でしょう。

しかし残念ながら、私達の国に限ったことではなく他の先進諸国においても、まだそうした気運どころか確固たる発想の形成すらもおぼついていないのが現状です。(続く)


2002.07.19

代理母斡旋のコミッション Vol.8

本能的欲求に打ち克っていくこと、それは並大低に容易いものではありません。また私達の社会生活上の時代錯誤的な常識や慣習といったような時として強大な制約となる圧力に屈することなく、自らの在り様と言動に責任を持ちつつも個性を主張し、公平かつ公正な視点で社会的役割を果たしていくこと、これは人生の目的といってもよいほどなかなかに困難なものです。

21世紀においては、日本をはじめとする世界の先進諸国の自由競争資本主義社会は、成長の段階から成熟の段階に、また競争から協調の段階に入ります。これまでの成長と競争の原動力となった様々な政治や経済の論理や手法は、もはやこれからの成熟と協調のための原理にはそぐわないものですから、相応な発想の転換と新たな仕組みづくりが必要とされてもう久しいにもかかわらず、まだ旧来の延長上の路線からほとんど脱却できてはいないのが現状です。(続く)


2002.07.13

代理母斡旋のコミッション Vol.7

そうした根源的な世界の現実に私達が目を向け、本質的な視点においては、優越的に相手を見下したような施しではなく、対等な視点と立場での支援や協力という形で、主体的かつ積極的に手を差し伸べていくことなくして、同じ人間同士の争いから殺戮へのスパイラルは決して解消できようはずもないのです。

こうした先進諸国と発展途上諸国の間での強者と弱者の関係、換言すれば搾取する側とされる側の関係は、そのまま国と国の、国と国民の、政府と地方自治体の、組織と従属する個人の、家族における扶養する側とされる側の関係につながっていきます。つまり、基準と程度の差こそあれども、人が二人以上寄れば、そこには大低の場合利用する者とされる者という単純明瞭な力のバランスがどうしても生まれてしまいがちです。

おそらくこれは、人間の本能的な働きによるものなのでしょうが、こうしたある意味動物的習性から脱却して、人が人として自然界において唯ー人に可能足らしめられた対等な立場でお互いを尊重し合う関係づくりを実現させていくためには、やはり相応な思想と教育が不可欠なのです。(続く)


2002.07.11

久しぶりの経験・印象の変化 Vol.6

彼は現状政界を見渡すにあたっては最適の人材のように思えるのです。それは、彼の優柔不断なまでに自我や個性を感じさせない穏やかな性格、にもかかわらず野党第ー政党の党主として様々な方面への影響力や行使力が期待しうるだけのポジショニングに彼がいるからです。

今更そんな彼の性格や言動が豹変することなどありえないことでしょうし、また政界人はもちろんのこと国民のほとんどもそんな期待をしてはいないでしょう。

何も彼自身が斬新かつ戦略的な政策を立案しなければならない、あるいはまた強いリーダーシップを発揮して党員を率いて政界に大きな影響力を行使しなければならない理由もありません。

行政と民間を隔てることなく、有能かつ意欲的な適材を適時適所に配置していきながら彼らに活躍の場を提供し、その全体を俯瞰していくような立場で、そしてまたよく言えば繊細かつ冷静な彼の持ち味をこのまま失わないで、一般国民の目線に立った21世紀の真のデモクラシーの推進に貢献していってくれるとしたならば、私は本当に嬉しいのですが・・・。


2002.07.10

代理母斡旋のコミッション Vol.6

これまでの歴史の過程において搾取され続け、貧困を極め、明日への夢も希望も描けない世界の大多数であるところの社会的弱者の反逆は、人としての最低限度の生活の保障、さらに自立と成長への機会を与えていくという真のグローバリズムへの私たち少数の社会的強者の側からの発想の転換、そして実質的な行動を起こしていくことなくしては、今後ますます世界のいたるところで日々増長拡大していくことでしょう。

今日の食事にも事欠き、そして明日の命もしれないような切迫した日々を過ごす人々にとっては、この世界は失望と憎悪の、そしてひいては破壊の対象でしかないのはごく当然のことだと私は思うのです。そうした日々の現実に押し潰されそうな人々が、未来への夢や希望を描き、それに向って行動を起こしていけないことをどうして責めることができるでしょうか。教育の機会も与えられず、読み書きもおぼつかないような人々が、何を考えそして何ができるでしょうか。(続く)


2002.07.09

代理母斡旋のコミッション Vol.5

貧富の格差を根源とするあらゆるネガティブなスパイラルから生み出されたニューヨーク同時多発テロ、その後も当事国のアメリカはもちろん先進諸国は、さらなるテロの脅威に怯え続けています。

あるいはまた貧困問題に宗教問題という要素を加えて日々泥沼化していくパレスチナ問題など、世界には様々な深刻な社会問題が蔓延しています。

ビンラディン率いるグループが引き起こしたあの凄惨な事件やパレスチナのごく一般の少年少女達による自爆事件・・・、それらをテロリズムと呼び、アメリカやイスラエルによる、そして第三国である先進諸国すらも参画しての空爆や軍事制圧などの報復行動を正当化すること、それらは先進諸国の愚か極まりない奢りであり、またこうした事件を引き起こす根源的要因であるところの利己的搾取発想そのものであるといえます。

先進諸国にテロリズムと定義されるところの彼らの反逆行為は、彼らにとってはまさに戦争以外の何物でもないのです。(続く)


2002.07.01

「40年間ほとんど楽しいことはなかった・・・」Vol.19

受け付けの女性や入社したての使い走りのような男性が、実はそのコングロマリットのグループ会社重役の、あるいは例えばメインバンク頭取や主要取引先トップの子女子息であって、実際には世襲による将来が嘱望されていたりするのです。

だからどうだという訳でもありませんし、馬鹿馬鹿しく感じはしながらも、それでもへたな扱いはしづらいやらで、私自身もその後その会社との取引に見切りをつけてしまうまでの間は、日々誰に対しても実に神経を使ったものでした。

そもそも前述のあのレストランに同行したデザイナー女史にいたっては、日本を代表する財閥の一つの創始者を祖父に持ち、政財界あるいは社交界に広く名が通った強大な人脈の持ち主であって、その会社からは契約の形態の上ではデザインを請け負う一協力業者としての立場でありながら、実質上はあたかもその会社を支配しているかのような立ち振る舞いでしたし、おまけにその会社の社長は女史の実弟だったりもする、万事がこのような調子で至極当然のことのように廻っているのです。(続く)