DAILY SHORT COLUMNS - Daily Life -

 

2001.08.30

鬱の自己増殖と拡散 Vol.6

才能や能力、あるいは容姿、さらには富や名声といったものを持てることが、自らの自尊心や安心感に、そしてさらに第三者とのお互いの評価につながっているという事実に対して疑問を感じることのできる人は、世間に決して多くはありません。何故なら幼い頃から私達は、そうした偏った価値観を教育の過程で深く植え付けられ、他人を蹴落としてでも競争に勝ち残ることをよしとしてしまうような社会に生かされているからです。

才能や能力、あるいは容姿といった先天的な要素の有無は、運不運以外の何物でもなく、その人の人としての存在価値には本来何ら影響するものではありません。富や名声などといった要素とて、世襲により生まれながらにして持てる人も世間には多く存在します。

そうした持てること、あるいは持てる人を否定するわけではありません。持てる人本人はもちろんのこと、社会の通念において、持たざる人が軽視されたりただ利用されたりしてしまうことが大きな誤りであるということを、私は強く主張したいだけのことです。(続く)


2001.08.28

鬱の自己増殖と拡散 Vol.5

鬱に限らず様々な疾病の主因の一つであるストレスとは、どこからどのようにして生じてくるのでしょうか。

根源的には、自らの価値観によるこうありたいこうしたいと願う自らの理想と、実際に自らが身を起き、そして様々な局面に直面している現実世界の実情との間の大きなギャップに原因があるように思われます。

その理想と現実の間の大きなギャップに直面する際に、それらをどのように認識判断をし、どのように対していくかの基準と程度の違いが、そのままそれぞれの人達のストレスの大小につながっているのでしょう。

様々なストレスを抱えること自体は、決して悪いことではありません。むしろそれだけ様々な事柄に気付きそして理解できることは、それらストレスをバネにしてさらなる人間的な成長につながりますし、また不要なストレスであれば解消していく術を身に付けることで精神的強靭さを養うこともできます。重要なのは、ストレスへの対し方なのです。(続く)


2001.08.20

鬱の自己増殖と拡散 Vol.4

前回の記述に対して、当の自称欝族の友人達から疑問や反論がいくつか寄せられましたので、これはさらなる続編です。

大体受け流してしまえないで、こんなふうにすぐに過剰反応してしまうあたりが、また彼らが彼らたる所以なのですが・・・。

このダイアリーを書き始める前に、日課の各種時事ニュースサイトチェックをしていたところ、ちょうどまた以下のような記事を見つけました。
http://www.asahi.com/column/aic/Mon/aera.html

この記事にもあるように、ストレスコントロールはなかなかに難しいことです。基本的には完全に放置あるいは逃避する、もしくは立ち向かって乗り越える以外に対処の方法はありません。前者を実践するにはある意味特殊な人間性が要求されますし、後者はまた日々の膨大な労力の蓄積が必要になります。

そのどちらにも徹しきれない中途半端な状況において、様々なストレスが生まれ増幅していくのでしょうし、そしてまた、傍から見ればごく一般的で常識的と思われるような現代に生きる多くの人達が、この中途半端な状況の中でただ漫然と日を過ごしてしまっているのが実情ではないでしょうか。

私を知る人達にはなかなか信じてもらえない場合が多いのですが、私も実際のところではとても神経質で気が小さな心配性です。

私の場合は、ストレスに立ち向かって乗り越えるタイプで、およそ私自身の認識可能なすべての範囲にわたって、私自身の価値基準による私なりの原因と結果、ならびに様々なその間の経緯の分析と判断を怠りません。備えあれば憂いなし、直面しうるあらゆる局面に備えた対策が準備できていれば、いかなる場面においても冷静かつ客観的な判断ができます。

知識にないあるいは理解できない事象には、不安や恐怖感からストレスにつながりがちですが、それらのストレスも、知り解ってしまうことで克服し、ひいては自らの糧にしていくこともできます。(続く)


2001.08.18

鬱の自己増殖と拡散 Vol.3

基本的に自称鬱族の人達、少なくとも私の周囲の彼らの多くは、本来とても知的な人達なので、改めて他人に指摘されたり、お節介にも忠告などされなくとも、自分達の問題点には気付いているように思われます。その問題点がコンプレックスとなって、それらを解決あるいは解消できなくて、苛立っているように見受けられます。

また同時に自らの才能や能力に強い自負心を持っていたり、完璧主義者であったり、ナルシスティックな自己愛に支配されていたりする彼らが、私の周りではよく目立ちます。

いずれにせよ、触らぬ神に祟りなしではありませんが、何かこちらから働きかけたところで、それらはほとんどの場合マイナスを増長していく結果にしかつながりませんから、自称鬱族の人達に接するコツは、ただ我慢強く静かに見守る以外にはないように私は思います。でも、かといって彼らに距離を置きすぎても、また極端に淋しがったり僻んだりもしがちですから、なかなか難しいのですが・・・。

このところのあるロードショーのCFのコピーに、「人は生きているただそれだけで価値がある」といったようなくだりがありましたが、本当にそのとおりだと私も思います。

私達一人一人の存在に優る存在など、この世界のどこにも存在しませんし、私達一人一人は唯一のかけがえのない存在であり、それぞれの存在に優劣もありません。価値観は多様化して人の数だけ存在しますし、さらにそれらそれぞれの価値観もまた変遷します。たとえ第三者あるいは自分自身が、いつどのような理由や意味付けをしようとも、私達一人一人の存在の在り様という事実は唯一絶対のものなのです。

たかが人生、されども人生。明日やれることなら今日はやらない。持たざることこそ心の豊かさにつながる。そんな考え方や生き方に、私達のこれからの時代のライフスタイルへのヒントが隠されていると私は確信していますし、自称鬱族の友人達にも、彼らがネガティブに捉える彼ら自身の存在の価値に気付いてほしいと願っています。何故なら彼らの嫌う彼ら自身を、彼らが望む彼ら自身よりも私はずっと好きなのですし、素敵だと思うからです。(続く)


2001.08.10

鬱の自己増殖と拡散 Vol.2


精神病であるか否かの境界線は実に曖昧ですよね。何かの書物で読んだ気がするのですが、精神病であるか否かは日常生活に支障が生じるか否か、第三者に迷惑や危害を及ぼすか否かによって区別されたような記憶があります。そういう観点からすれば、世間には精神病とされないながらも、された人達よりもずっと特異な人達が存在することになりますし、事実私の周囲にも本当に特異な人達が大勢ごく一般的な日常生活をおくっています。

6日のダイアリーに記述した自称鬱族の代表のような女性の他にも、嘘と現実の区別がまったくつかなくなってしまうほど極度の虚言癖のある男性、自意識過剰をはるかに通り越した基準に達しているところは共通しているのですが、自らを唯一絶対の神の子と信じきっている男性や逆に悪魔の化身と信じきっている男性、あるいはすべての異性に自らが注目され狙われていると信じ込んでいる女性、あるいはまた自分自身と自らが許容できるごく限られた周囲のもの以外には手も触れられないような潔癖症の男性や逆に数ヶ月にもわたって入浴もしないばかりか歯磨きすらしない女性などなど、特異な人達が第三者からはそのように認識されないままごく普通に暮らしています。

以前記述したように、私とて異常なまでの汗かきで、極端な話あるコンビニに入っただけで条件反射的に滝のような大汗をかいてしまうといったような充分に特異な人です 。

人間は本来精神的に実にもろい存在です。(余談ですが、肉体的にも単独では生命を維持していくことのできない唯一の動物でもあります)逆に一部の例外を除いて、ほとんどすべての人達が多かれ少なかれ、またその程度の差こそあれども、何か心の闇や自らが許容できず触れられたくない秘密の恥部を抱えて生きているのでしょうし、それを人格や努力で解消していける人もいれば、逆にそれらに囚われ増幅し自らが制御可能な限界を超えて精神に異常をきたしてしまうような人もいます。

いずれにせよ、先天性のものはともかく後天性の精神病のほとんどは、患者自身が創り上げた自らの虚像というもう一つの本質の表面への実際の現れなのだろうと、私は思います。(続く)


2001.08.09

HPの無料・特別優待制作の募集を締め切らせていただきます

たくさんのご応募、ありがとうございました。

厳正な選考のうえ、ご応募いただいた皆様には追って個々にご連絡をさせていただきます。


2001.08.06

鬱の自己増殖と拡散


少し前の某新聞社系時事週刊誌に、タイトルは忘れてしまいましたが鬱のつながりについての記事が掲載されていました。鬱病を自称する人達が増えていて、どこの病院がいいとか、どの薬が効くとかいった話題でつながり盛り上がる集団が、現実社会と仮想世界のあちらこちらに出没しているとのこと。

私の愛する女性の一人は、自らに自信が持てない多くのコンプレックスに支配され、また感情の起伏が激しく、調子の良い局面もあって病気というほどでもありませんが、一度マイナーな局面に陥ると、あきれてしまうほど長い間どっぷりと浸かってしまってなかなか戻ってきません。

彼女の友人に、その人は私もよく知っていて時々食事をしたりするのですが、まさに自称鬱族の代表のような人がいます。この人は実際にあちらこちらの精神科をはしごしていて、様々な副作用に苦しみながらも日々いろいろな薬を欠かしたことがありません。

私の印象では逆に躁の方かと思えるほど普段は明るく元気で、じっとしているところを見たことがないほど、日頃はフルタイム総合職としての仕事と主婦業の傍ら、各種習い事やスポーツクラブ、ちょっとした連休があればすぐに海外旅行と、見ているだけで疲れてしまうほどパワフルに休む間もなく活動しています。

その女性が、私の愛する女性の一人に、このところすっかりと落ち込んでしまって日々メールで相談をしてきているのだそうです。その女性曰く神経症のそのまた別の友人の女性に対して何の力にもなれない自らの無力さについて、すっかりと悩み落ち込んでいるようなのです。・・・・・、それを聞いて私は、呆れ返ってしまってもう言葉もありませんでした。

こんなふうにして、自称鬱の一人一人が自ら創り出していく鬱の種が次第に日々増殖し、同様の自分自身に自信が持てず愛せない人達の間に伝染病のように拡散していくのだろうかと、このことを考えるとため息ばかりの気分になってしまいます。(続く)


2001.08.03

貴方のHPを無料・特別優待制作

この度、私もスーパバイザーの一人として運営に携わっている生活と仕事の質的向上をはかる個人のための総合支援サイトであるGLOBERS'の創設二周年を記念して、皆様のホームページを無料ならびに特別優待価格にて制作させていただく謝恩キャンペーンを実施させていただきます。

このキャンペーンの詳細ならびにご応募については、こちらのページをご覧ください。

どなたにご応募いただいても構いませんので、日頃ご自身のプライベートホームページ、あるいはまた商用サイトを立ち上げたいとお考えで、知識やスキルに自信がない、プロのデザイナーに依頼する予算がないなどの理由で躊躇あるいは断念されておられるような方々、この機会にふるってご応募ください。